給湯器に何らかの不具合が起こると、エラーコードが表示されます。エラーコードには様々な種類があり、それぞれで意味が異なるため、事前に正しい知識を身につけておかなければなりません。今回は、給湯器でよくある「エラー111」の原因と対処法について詳しく解説していきます。
1:「エラー111」の意味は?
「エラー111」は、給湯器の点火不良が起こった際に表示されるエラーコードです。ちょっとした不具合でも表示されやすいエラーコードですので、そこまで深く考える必要はありませんが、状態によっては修理や交換が必要になるケースもあります。
「エラー111」が表示される原因
給湯器に「エラー111」が表示される原因は、主に以下3つです。
・ガス供給が遮断されている
・ガス供給に関連する部品が故障している
・天候や気温の影響を受けている
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
ガス供給が遮断されている
地震が発生した場合や、長時間のガス使用など、何らかの理由でガスの供給が遮断されている場合は「エラー111」が表示されやすくなります。ガス供給は、突発的なトラブルで遮断されるケースもありますが、ガス栓の開け忘れも十分考えられますので、事前に確認しておきましょう。
ガス供給に関連する部品が故障している
経年劣化などが原因でガス供給に関する部品が故障した場合、うまく点火ができなくなります。
例えば、
・ガス電磁弁
・ガス比例弁
・イグナイター
・フレームロッド
これらの部品は、ガスを供給するための重要な役割を担っており、何らかの不具合が生じるとうまくガスが供給されなくなり、結果として点火不良を招いてしまうのです。
天候や気温の影響を受けている
給湯器は、天候や気温に関係なく使えるように設計されていますが、豪雨や台風などの際は、一時的に不具合が起こりやすくなります。例えば、給湯器内部に水が入ったり、湿度が極端に高くなったりすると、安全装置が作動して点火不良を引き起こす可能性が高くなりますので注意しましょう。
2:「エラー111」の正しい対処法
急に「エラー111」が表示されると、焦ってしまいますよね。ただ、焦ってしまうと何をどうしていいかわからなくなり、状況を悪化させてしまう可能性が高くなりますので、一旦深呼吸をしてから以下の対処法を試してみてください。
給湯器以外のガス機器が正常に動いているかどうかを確認する
給湯器に「エラー111」が表示された場合は、ひとまず他のガス機器が正常に作動しているかを確認しましょう。ガスコンロや浴室乾燥機が正常に作動している場合、給湯器自体に問題がある可能性が高いです。逆に、他のガス機器も正常に作動しない場合、ガスの供給に問題が生じている可能性がありますので、業者に連絡を入れてください。
ガス栓が開いているかどうかを確認する
「エラー111」が表示された場合は、給湯器内にうまくガスが回っていないということになりますので、まずはガス栓が開いているかどうかをチェックしましょう。中には、
「そんな初歩的なミスはしないよ」
という方もいると思いますが、意外とよくあることですので、念のため確認することをおすすめします。
ガスメーターを確認する
給湯器のリモコンに「エラー111」が表示されたら、ガスメーターの状態を確認してみましょう。ガスメーターにもエラーコードが表示されている場合は、不具合が起こっている証拠です。この場合、家中にあるガス機器が使えなくなり、当然お風呂にも入れなくなりますので、日常生活に大きな支障が出ます。そのため、できるだけ早く業者に連絡を入れましょう。
リモコンをリセットする
初めて給湯器に「エラー111」が表示された場合は、リモコンをリセットしてみるのがおすすめです。給湯器の運転を停止して、リモコンの電源を切ったら再度電源を入れるだけですのでそこまで難しくありません。それでもエラーが解消されない場合、誤作動ではなく何らかの不具合が生じているということですので、原因を突き止めた上で対処していきましょう。
排気口を掃除する
給湯器の排気口が汚れていたり、異物が詰まっていたりすると正常に点火できなくなります。そのため、エラーコードが表示されたら排気口の状態をチェックして、汚れている場合は掃除をしましょう。また、排気口の近くにものを置くと点火不良だけでなく、火災のリスクが高まりますので、基本的には何も置かないようにしてください。
天候が悪い場合はしばらく待ってみる
天候や気温が原因で点火不良が起こっている可能性が高い場合は、天候が回復するまで待ってみるのも1つの方法です。天候が悪く、尚且つ湿度も高い状態だと、何をやっても「エラー111」を解消できない可能性があります。天候が回復しているにもかかわらず、いつになっても「エラー111」が解消されない場合は、原因が天候や気温以外にあるということですので、一度業者に点検してもらいましょう。
3:まとめ
給湯器のリモコンに表示される「エラー111」は、点火不良を意味しています。ガス供給が遮断されたり、ガス供給に関連する部品が故障したり、天候が悪化したりすると表示される可能性が高くなります。「エラー111」を解消するためには、原因を探ることから始めなければなりません。とはいえ、上記のエラーコードが表示される原因には様々なものが考えられるため、場合によってはお手上げ状態になってしまうこともあるでしょう。そのような場合は、できるだけ早く業者に連絡を入れて、点検してもらうことをおすすめします。